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スケッチが嫌いな人、やらない人◎ [水墨画の基本、道具・材料]


スケッチが嫌いな人、やらない人、
それでも絵を描こうとしている。
とうぜん、描いたものはめちゃくちゃ。

造形の練習、その基本を無視し
ただひたすら絵を描いている。

何を表現しようとしているの?
何のため絵を描いているの?

答えられない。
そういう人は、基本ができていない自己流はただの自己満足にすぎない。

芸術は創造するもの、と思っている人は少なくないはずです。
それは間違いではありません。
でも、基本ができていないのに
すぐ自己流でやらないほうがいいですよ。

こちらに詳細書いています。 [→] こちらの記事


古今問わずすべての芸術はゼロから生まれたことなく
何らかの要素を踏襲した上で作られたはずです。
名作を残した画家を見ればわかると思いますが

みないい加減、適当にやったものではなく
一定のルールや規範があります。

名作と呼ばれるそれなりの理由があります。
あなたはわからないだけです。

かっといっていろんな本を読んで
勉強したつもりであっても
けっきょくどうすればいいのか混乱に陥ってしまう
無用な本を読む必要はないです。

(木蓮のスケッチ)
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木蓮k.jpg




【 水 墨 画 動 画 集 】



191026-1k150.jpg 20210331k150.jpg カワセミk.jpg 20190705ck140.jpg 竹2.jpg 竹枝.jpg 山水画の竹.jpg 0113k120.jpg 20210202k120.jpg 07k120.jpg DSC_01120.jpg DSC_0112.JPG 墨彩さくら.jpg タケノコ.jpg tubaki.jpg 可愛いメジロ.jpg 可愛いスズメ.jpg IMG_20200417_064802k111.jpg ウグイス(墨彩.jpg スイレンに魚kk.jpg 魚150.jpg 花菖蒲k150.jpg IMG_20200115_1.jpg 07k150.jpg スイカk150.jpg



●陸偉栄、早稲田大学中国現代文化研究所研究員、放送大学「水墨画入門」講師、放送大学陸墨会(公認)講師をつとめる [→]放送大学ホームページ(案内)https://www.ouj.ac.jp/

   


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模写は水墨画の必修科目?(20240406◎ [水墨画の基本、道具・材料]


模写は水墨画の必修科目?


模写は、言うまでもなく、画家を志した者
とくに初心者にとって上達する近道です。

良い作品や古典名作は静かな先生のように、
画家が模写を通じてその構図や技法などを
学ぶことができます。

特に歴史の古い中国絵画の場合
千年以上の蓄積を考えて作られてきたものですから
利用しなければ非常に勿体無いでしょう。

模写はあくまでも手段に過ぎません。

模写は目的を持って一部、または全体
構図または、運筆など養分を吸い取り
様々な角度から
アプローチできるはずです。

手段である以上、最終目的は自分の作品作りに戻ります。
現実を直視してスケッチなどをし
良い作品になるまで失敗を繰り返すのです。


模写を罪として問われたのは模写を
目的としていることです。

その結果、硬直化、マンネリズムになってしまい
新鮮さはない。
中国絵画でいえば清初の「四王」です。

模倣しかできない?
そういう人は現にいます。
お手本→手本、お手本がなければ
なにもできない人。考える力がなく
そもそも考えること自体が嫌いなタイプ。

まあ、遊びとしてそれもあり
かもしれませんが、豊かな人生という
観点から、少しでも
工夫してほしいです。




水仙(墨彩)








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水仙(墨彩)










陸墨会 第6回展作品集(選集)


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陸墨会の活動(スケッチ、美術展)
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(刊行物)
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花田園(埼玉県越谷・2019年)
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(メンバー作品)
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浮間公園(都内・2019年)
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【 水 墨 画 動 画 集 】



191026-1k150.jpg 20210331k150.jpg カワセミk.jpg 20190705ck140.jpg 竹2.jpg 竹枝.jpg 山水画の竹.jpg 0113k120.jpg 20210202k120.jpg 07k120.jpg DSC_01120.jpg DSC_0112.JPG 墨彩さくら.jpg タケノコ.jpg tubaki.jpg 可愛いメジロ.jpg 可愛いスズメ.jpg IMG_20200417_064802k111.jpg ウグイス(墨彩.jpg スイレンに魚kk.jpg 魚150.jpg 花菖蒲k150.jpg IMG_20200115_1.jpg 07k150.jpg スイカk150.jpg



●陸偉栄、早稲田大学中国現代文化研究所研究員、放送大学「水墨画入門」講師、放送大学陸墨会(公認)講師をつとめる [→]放送大学ホームページ(案内)https://www.ouj.ac.jp/

   


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今までに何かやり遂げたことはあるの? [水墨画の基本、道具・材料]





説教するつもりはない。
人生で一度も何かをやり遂げたことがない人っている。

むしろ九割以上の人間はそうではないかな、
それは普通かもしれない。

って普通に終わりたくないから
何かをやり遂げてみたい。
そういう気持ちで〇〇をはじめてみた。

でも中途半端に終わってしまった。

そういえば、水墨画の前に
水彩画もやっていた、
多少描けるレベル。

パステル画もやっていた、
上手くないが知識は一応全部わかってる。

結局普通の人間に戻ってしまう。

いろんな授業や講座に出ている。
なぜか頭が混沌としている。

さて、絵画の実技をはじめた、
スケッチをはじめた。
書道をはじめた。。。。

そういえば、中国絵画史の授業も受けた。

古典の描き方に関心あれば
ヒント得るだろう。

でも名作ってどれだっけ?
宋元絵画の良さはまったく分からない。。。

書を習ったはずですけど
運筆はいまいち。
習ってない人よりも劣っている。
水墨画に応用できないところか
邪魔しているようだ。

なぜだろう?
彼らは何をはじめようとしても面白くない。

そういう人って周りに少なくない、
彼らは大体共通点ががある。

意外と挫折を受けたことがないとか
またはプライドが妙に高い、
失敗を認めない・・・
やたらと言い訳が多い
人のせいにする
などなど
特徴的な部分は枚挙できない

今までに何かやり遂げたことはなければ
心を改めたほうがいいよ。


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あなた、何のために水墨画を習っているの?(さくら)※ [水墨画の基本、道具・材料]

3月下旬ですが、14℃、まだ寒い日々。
来週サクラ本番かな?

さて、へんな質問になるかもしれないが
あなたは何のために水墨画を習っているの?

考えたことがありますか?

人それぞれですので
画家志望もいれば、
知り合いがやっているから、
面白そうだから、
第二の人生を楽しみたい。。。
人に自慢に言いたい?
趣味の〇〇のように、
何となくやってみたいとか。。。

実はいちばん怪しいのは
この「趣味の〇〇」です。

「趣味の水彩画」「趣味の手芸」「趣味の水墨画」
のように、所詮趣味ですから。。。
ちょっと難しく感じたら
やめてしまう。

安易に初めて
水墨画の楽しさが分からずに終え
所詮趣味だから、と言っているあなた。

結局
時間の無駄、
お金の無駄、
精神的にも消耗し「心の無駄遣い」
最終的に「人生は無意味と感じてしまう」

マイナスが多いですよ。

まあ、やるのもやめるのもあなたの自由です。


わたしなら「趣味の〇〇」のであれば
やらないはずです。
中途半端に終わりたくないなら
最初からやるべきではない。



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■水墨画 花(サクラ前編 画法19)
https://youtu.be/zJoEpBp052A

■水墨画 花(サクラ後編 画法20)
https://youtu.be/0UR_ICtAArg

■水墨画 花(桜 扇面)
https://www.youtube.com/watch?v=5y1guk0AcrE&t=24s




【 水 墨 画 動 画 集 】




191026-1k150.jpg 20210331k150.jpg カワセミk.jpg 20190705ck140.jpg 竹2.jpg 竹枝.jpg 山水画の竹.jpg 0113k120.jpg 20210202k120.jpg 07k120.jpg DSC_01120.jpg DSC_0112.JPG 墨彩さくら.jpg タケノコ.jpg tubaki.jpg 可愛いメジロ.jpg 可愛いスズメ.jpg IMG_20200417_064802k111.jpg ウグイス(墨彩.jpg スイレンに魚kk.jpg 魚150.jpg 花菖蒲k150.jpg IMG_20200115_1.jpg 07k150.jpg スイカk150.jpg


■紫木蓮
https://youtu.be/WtGtjfgQVvw
■「紅葉に渓流」の練習
https://youtu.be/AKVSzk7SfIs
■作品(紅葉)の添削
https://youtu.be/cCiVB84UM0Y
■ハスにカワセミ
https://youtu.be/H_qhqRMxfM8
■タケノコ画法②
https://youtu.be/QsbheR2xdkU
■著色 雪竹の画法(墨彩)
https://youtu.be/wB102xHGKLg
■一枚菊の絵を書いてみる
https://youtu.be/xgsRxZkPS7U
■菊の練習
https://youtu.be/COwEJePxs_U
■山水画の添削
https://youtu.be/IREVmw-1ocw
■冬景色➂
https://www.youtube.com/watch?v=o61SMzXQWK4
■冬景色②
https://www.youtube.com/watch?v=aHlGFAOgQ9k
作品の添削(松)
https://www.youtube.com/watch?v=sFl7o03ERnE
れべち水墨画(大写意墨竹画法)
https://www.youtube.com/watch?v=4xurFc9zMgQ&t=97s
■四君子画 蘭
https://youtu.be/WUv_qIKhW7s
■第5回展(扇面)陸
https://youtu.be/oDQ0RQvM8xE

■第5回展(扇面)三宅理恵(里栄)2
https://youtu.be/6ouZ0epodXs
■第5回展(扇面)三宅理恵(里栄)1
https://youtu.be/6q5Z0TgpNEY
■第5回展(扇面)香月美智子
https://youtu.be/QqTaROBSNls
■第5回展(扇面)奈尾
https://youtu.be/8fp6_-tirYU
■第5回展(扇面)小川展寛
https://youtu.be/iSrva4gInf4
■第5回展(扇面)智栄
https://youtu.be/L9A53xkswWc

■水墨画簡単!カタツムリ蝸牛
https://youtu.be/Uut1UjoLbOk
■水墨画簡単!紅星紙のハガキで描く葡萄
https://youtu.be/TshmkarAdDw
■水墨画 簡単・青梗菜(画法25)
https://youtu.be/iz1U4vnXczA
■水墨画簡単!山水小品「月夜」(画法31)
https://youtu.be/mCXem7M2UQQ
■水墨山水小品「冬景色④」(画法32)
https://youtu.be/SO4Qi7Dfy60
■水墨画竹 朱竹(画法30)
https://www.youtube.com/watch?v=i6AQuyA1zCo
■水墨画簡単!柿・ハガキ(画法29)
https://www.youtube.com/watch?v=vFbBXlO8gSg
■水墨画簡単!西瓜・ハガキ(画法28)
https://youtu.be/xNKalpncySs
■水墨画簡単!葡萄(画法27)
https://youtu.be/nNTXF9WtlJ0
■水墨画簡単!野菜しいたけ(画法26)
https://www.youtube.com/watch?v=aTFRSVDchBk
■水墨画 簡単!雪の景色(画法24)(2022-12-27)
https://www.youtube.com/watch?v=6ipbrqG0Wso
■水墨画 簡単(用紙のテスト)(2022-12-25)
https://youtu.be/RXwwNzqjWXM
■水墨画 簡単(ミニスケッチ)(2022-12-22茗荷谷教育の森)
https://www.youtube.com/watch?v=jtuwVmcSnTs


■水墨画 花(サクラ前編 画法19)
https://youtu.be/zJoEpBp052A

■水墨画 花(サクラ後編 画法20)
https://youtu.be/0UR_ICtAArg

■水墨画 花(桜 扇面)
https://www.youtube.com/watch?v=5y1guk0AcrE&t=24s

■水墨画 花(梅 画法18)
https://www.youtube.com/watch?v=K4dTX9PC19Y
■水墨画 花(紅梅一枚の絵 描法17)
https://www.youtube.com/watch?v=U4GihE2dN1s
■水墨画 花(入門編 つばき年賀状 画法15)
https://www.youtube.com/watch?v=Fzrwt5YfL1E
■水墨画 花(つばき 画法34)  要削除
https://www.youtube.com/watch?v=ozeI44vDzjQ
■水墨画 花(花瓶のつばき 画法16)
https://youtu.be/rG2_pv-vVHM
■水墨画 花 つつじ(映山紅 画法14)
https://www.youtube.com/watch?v=kV2ueHblsGI
■水墨画 竹(枝 描法3)2017-11
https://www.youtube.com/watch?v=D26gb6_wLqY
■水墨画 竹(竿 描法1)2017-11
https://www.youtube.com/watch?v=5fm2485wWAU
■水墨画 竹(竹葉 描法2)2017-11
https://www.youtube.com/watch?v=XNrwnN85nDI&t=8s
■水墨画 竹の子(画法8)
https://www.youtube.com/watch?v=B9t0PnhZDTg&t=2s
■水墨画 竹(墨竹の作品制作 描法4))
https://www.youtube.com/embed/rfha-WfJ5Dw
■水墨画 竹(仰竹・上向き竹 画法5)
https://www.youtube.com/watch?v=fmH6HDhDYUc
■水墨画 竹(竹林・景色 画法6)
https://www.youtube.com/watch?v=xbD9fZ0djWg
■水墨画 竹(【中級】淡墨表現の墨竹、半紙サイズ 描法7)
https://www.youtube.com/watch?v=icx19jxlvqc
■水墨画 竹(一枚墨竹の仕上げ 描法9)
https://www.youtube.com/watch?v=9Nmc2kAukc8
■水墨画花 牡丹の画法 前編(画法10)
https://www.youtube.com/watch?v=vI2OfvJrPEo
■水墨画花 牡丹の画法 後編(画法11)
https://www.youtube.com/watch?v=NK9TsGhWPFo
■水墨画花 花菖蒲(描法12)
https://www.youtube.com/watch?v=ukqDn96bYfg
■水墨画花 スイレン(睡蓮・ハガキ 描法13)
https://www.youtube.com/watch?v=RVsowoCEPvo
■水墨画簡単!魚介(魚・はがき 画法25)
https://www.youtube.com/watch?v=rTU4SVNOQFk
■水墨画簡単!果物(西瓜 画法21)
https://www.youtube.com/watch?v=uvoWtQ21v70
■水墨画簡単!果物(枇杷ハガキ絵 画法37)
https://youtu.be/LnyhwdiEE1c
■水墨画簡単!いちご(草苺)(画法33)
https://youtu.be/L6NGqDY_4jU
■水墨画 花 アサガオ(ハガキ)(画法35)
https://youtu.be/YEO5OUF84Ok
■水墨画 花 百合画法(ハガキ絵)(画法36)
https://youtu.be/kIHNiaFp9qs
■石の画法 和紙(画法22)
https://www.youtube.com/watch?v=tSAtGF36CKM
■石の画法 中国紙(画法23)
https://www.youtube.com/watch?v=PF7GcxJ1ooU




放送大学・陸墨会(公認)について


 現在、当教室は主に公認団体・陸墨会の会員を中心に(放送大学学生)活動を行っており、今年は5年目になります。現在、月2回(木曜日)の練習会を放送大学(東京都内)で行われております。教室生は放送大学の学生(修了生含む)に限りますので、ご了承ください。

放送大学ホームページ(案内)https://www.ouj.ac.jp/





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水墨画の基本とは◎ [水墨画の基本、道具・材料]


水墨画の基本とは?
花鳥画といえば、四君子画、
山水・風景画といえば分からない人が多いようです。

山水や風景は自然で、昔なら樹木や石がなければ
山水画が成り立たないと言われています。

自然の話でしたら都会や田園を問わず
石よりも木がどこにでも見られるはず、

そうです、樹木が山水・風景がの基本です。

自然界にある木は立派なもので
水墨画として登場している木も
立派に書いてほしい。
現に酷い作品が氾濫しています。

それができなければ、
基礎からやり直すべきでしょう。


▼水墨画の木



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●陸偉栄、早稲田大学中国現代文化研究所研究員、放送大学「水墨画入門」講師、放送大学陸墨会(公認)講師をつとめる [→]放送大学ホームページ(案内)https://www.ouj.ac.jp/








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お手本を見ても書けないのにいきなり制作しようとしている [水墨画の基本、道具・材料]




手本があるのに描けない


お手本を見て描いたのに出来なかった人。
なのに、芸術制作をしようとしている。
如何にも可笑しい話に聞こえるかもしれません。

あるいは、
お手本通り書くつもりでしたが
出来上がりを見ると
訳のわからないものでした。

それどころか、
お手本にないものを勝手につけられて
「蛇足」しか思えない。

お手本の意味は何だろうか?

お手本を無視した「創作料理」?

しかし「創作料理」をつくる人は
まず料理の基本を知っている。
当たり前ですが。

人は走る前にまずちゃんと歩けなければいけない。

冒頭で話した例ですと、
その基本はできていないのが問題だ。

繰り返すことになります。
以前、模写のことについて話しました。
ところが、一枚のお手本について
何枚の練習が必要ですか、という素朴な疑問が
くると思います。

レベルによって、
1、2枚だけで充分という中、上級者もいれば
10枚練習しても足りない初級レベルがいるはずです。

一概に言えませんが
上手くなりたい人なら最低でも
50~100枚ではないでしょうか。

初心者レベルなのに、
1、2枚だけ書いて「練習しました」と
満足している人がいます。


いちばん不思議なのは
お手本との差を自分の眼で見て
違いがあるにも関わらず
妙に納得していたのか
どこが足りないのか分からない人。


冗談じゃない、
それでレベルアップと思うなら
その考えも甘すぎるよ!


▼熟紙で書いたもの



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放送大学・陸墨会(公認)について


 現在、当教室は主に公認団体・陸墨会の会員を中心に(放送大学学生)活動を行っており、今年は5年目になります。現在、月2回(木曜日)の練習会を放送大学(東京都内)で行われております。教室生は放送大学の学生(修了生含む)に限りますので、ご了承ください。

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水墨画用紙の選び方・使い方 [水墨画の基本、道具・材料]

水墨画用紙の選び方・使い方

紙は中国の漢時代に発明され、
のち印刷術や火薬、羅針盤とともに宋時代に実用化され、
さらにイスラーム圏を通ってさらにヨーロッパにも伝えられ

人類文明の進歩に大いに寄与した。
今日、インターネットが発達しているとも言え

紙がいらない世界を想像したことは有りますか。
ある日電気が止まったりネットが繋がらなくなったりして

紙の良さをきっと思い出されるでしょう。

やはりネットで見た作品と実物に比べその差が大きいはずです。

特に中国に発祥する宣紙(画仙紙)は
その素晴らしさは水墨画をやっている人にだけわかるかもしれません。

書画に使われている「画仙紙」は中国では宣紙と呼ばれ、
由来は中国の安徽省の宣州(勝つて宣城、現在の涇県)産出の
良質の書画紙から来ています。

この地域には、良質な宣紙の原料になる青檀 (セイタン)の木が生えて
その樹皮を主原料に藁を加えて作られました。

中国の宣紙は江戸時代になって中国から輸入されたようで
なぜ「宣紙」ではなく画仙紙になったか
その理由はわかりません。

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●水墨画「どの紙がいいですか」

自慢話のように聞こえるかもしれませんが、
手を触るだけでどのような紙か大抵分かります。

これは別に何か特殊な能力を持っているわけではなく
経験からものを言っただけです。

正直、私にとっては悪い紙はありません。

どの紙もその良さを把握すれば素晴らしい紙と思い
よってどの種類の紙でもうまく使いこなせるつもりです。
よく「どの紙を使ったらいいですか」
と聞かれて悩む人がいます。

初心者に限らず何年やっても「その違いが分からない」
という人がいます。

紙に対してどこまで詳しいのかによって
大体その人の水墨画の経験も分かります。

おそらく水墨画の道具のなか、
用紙は一番難しいかも知れません。

酷い場合はニジミに対して怖くなったり
恐怖心さえ覚える人もいます。

言うまでもなく使いこなせないなら、
水墨画が上達するまで時間が書かかるに違いない。
一番いい方法はやはり早いうちにいろんな用紙を試して

経験を積むことです。

よく練習する人と一週間に数枚しか練習しない人と比べ
紙の特徴の把握は早いはずです。

一週間に数枚しか練習しない人は完全に理解するまで
長い時間をかけるだけでなく
水墨画の楽しさも知らないままで終わるかもしれません。



●いい紙、悪い紙ってありますか?

いい紙・悪い紙ってそもそもどう定義しますか?
難しいでしょう。

人によって認識が違っているはずです。
金額的に高いから「いい紙」に限りません。
価額が高いのは、製造工程の複雑さや、職人または

原材料の関係によるものだと考えられます。
あなたにとって最高の用紙でもこちらには逆かもしれません。

画家は自分の馴れている紙を選んだりします。
専門の店では紅星は紙の王様とか言っています。

知り合いの〇〇さんからも「紅星」がいいと言われているから、
などなど。
少なくとも「紅星」は細密画を書くと適していると思わないはずです。
いくら「紙の王様」と言われてもやはり自分のスタイルに
合うかどうか確認する必要があります。
要は誰でも紅星が使えるわけではありません。

「最高級」といっても万人向けの紙は有りません。
また長い間和紙に馴れている人なら無理でしょう。


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●「にじみ」程度で簡単に選ぶ水墨画用紙

知らない紙を入手したら、
使う前にまずテストするのが普通です。
墨でテストできなければ、
水で紙を濡らしてそのニジミ具合を見るといいでしょう。
墨とも関係するのでどれを使ったらこうなるとか

それぞれファイルにしてとっておき
あとで確認できるようにしておけば楽です。
ニジミありとニジミ少しありなど、

水墨画用紙は細かく分けられ、
ニジミまったくないのもあります。
特殊なジャンルを除き、
普通は「ニジミあり」と「ニジミ少しあり」の紙を選びます。

水墨画用紙は日本製と中国製の
二つ大きく分けられています。

日本製の場合、中国製に比べて全体的に
ニジミは控えている傾向があります。

日本で市販の「水墨画用紙」は
1000円以下安いものはほとんど機械製で、
中国製に比べて一定の厚さを持つため簡単に破れないが
その分一度着墨、着色すると紙は硬くなり
でこぼこになりやすいものが多いです。

練習用には十分ですが
作品にすると物足りないはずです。
F5とかF6の楮紙、麻紙も市販されてはいますが、
紙質やサイズなどを見ると中途半端で産地も不明。

ならば専門店で購入したほうがいいかもしれません。
金額的には日本製の紙は高い傾向がありますが

最近為替の影響で(ドルで決算らしい)
外国製や中国製が逆に高騰しているようです。
紙の違いによって書いた作品のイメージも変わります。

ニジミがあまり少ないと、花の鮮度のイメージや
花鳥画の透明感を出すのが難しいかも知れません。


●「棉料単宣」の魅力

棉料単宣は藁(わら)が多く入っているためニジミがあります。
手を触ると綿のように柔らかく感じます。

日本製の画仙紙にはなかなかない感触です。
使ってみると分かりますが
ある種の不思議な透明の質感があります。

墨色がとても綺麗だけでなく、
顔料を使っても発色はきれいなので
花鳥画や花卉を書くに向いています。

実際使ってみると分かりますが
麻紙など同様なモチーフを表現すと
発色など棉料に比べ遜色することもすぐ分かります。

水墨画は花鳥画から始めるのが一般的で
それなら棉料を選ぶのも有りで
破る心配があれば、単宣ではなく重単などを選んでもいいでしょう。
花鳥画ではなく風景などを始めるなら
麻紙や楮紙にすると早くもプロのレベルに達するかもしれません。


●やはり用途に応じて選ぶべき

紙の選びは何を書くかによって分かれます。
花鳥画なら、通常あまり滲みの少ない紙より
滲みのある紙にしたりします。
中国系なら単宣や綿料単宣を選ぶのですが、
山水画、または風景画を描くなら、
単宣や綿料だと破れやすく
麻紙、楮紙など繊維の強い紙を選ぶでしょう。
そうでなければ作業の途中台無しのリスクが大きいでしょう。

先ほども触れているように和紙など日本製を使う場合、

一度淡い色や墨で染めたりすると
表面凸凹(でこぼこ)になってしまい
その上表現を深めていくと難しくなります。
著しく合わないです。

日本製はすべてそうではありませんが
選ぶときに要注意です。
単宣を使って景色や山水画を書くと
変わったスタイルでない限りよほど覚悟が必要でしょう。
夾宣という中国画仙紙がありますが
二層夾宣とか三層夾宣のように2枚、3枚を合わせるわけで

工程が通常より複雑なり
厚さがあって一定の強度もあります。

これは単宣のような破れやすい点を補なっています。
景色や山水画を書かないならこれを選ぶ必要もないはずです。


●水墨画 簡単と言っても「悪い紙」の対処方法

初めて使う紙なら筆を紙面に下した瞬間、
すぐ判断できるのはプロです。

ニジミが少ない場合、
対処は簡単で水分を多めに使ったりします。
ニジミが酷い場合は少々難があります。
よくたっぷり水分を含んだ筆を用いる人がいます。

こういう時は筆の水分をなるだけ少なくして
運筆速度もいつもより速くするなど、
いろんな方法があります。
特に乾いた質感をつくる方法も逆に考えられます。

また、近年液墨が多く使われていますが
それも不安定な作品づくりの要素の一つと考えられます。

墨は固定液の膠(ニカワ)などで配合されていますが
在庫時間が長いとニカワが分解されて

変質してしまう可能性もあります。
墨液墨を使わず磨った墨を使うなど
いろんな対処方法があり、
時間をかけて工夫すれば紙に対する恐怖心も
克服できると思います。



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水墨画用紙の選び方 [水墨画の基本、道具・材料]

中国製に比べ、日本製や日本の市販の紙は
わりと単一です。
確かに「梅」「菊」「香蘭」とか名前はいろいろありますが
実際使ってみればわかるように
中身はそう変わらないものが多いです。


■水墨画 簡単用紙選び、いろいろな紙

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麻入れの水墨画用紙


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呉竹の「水墨画用紙」52号、53号


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楮紙


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麻紙


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日本製?

また、少し高い「麻紙」「楮紙」もありますが
値段の割に中国製のそれに比べグラテーションが出にくい印象です。



■水墨画 簡単用紙テスト

迷う必要はなく実際用紙をテストするだけで自分に合うか否か
どの紙ならいいのかすぐわかります。
用紙をはがきサイズにして同じ墨や色を使ってテストします。

いわゆる和紙の「水墨画用紙」は、
「麻紙」「楮紙」でもほとんどニジミがあって
程度も微妙な差があるだけです。

違っているのは機械製か手漉きです。
コストを下げるためでしょうが、
いったん水や色を付けると凹凸が出て
深めて雑になりやすく、
使いにくいです。

楮紙と謳えても安い紙や機械製ですと
水墨画特有の綺麗なグラテーションが見えず
安い買い物は無駄になってしまいます。



■水墨画 簡単にわかる良い紙

良い紙とは、墨色・発色がすぐれ
ニジミが程よくカスレも出やすいものです。
「いい紙」って人がこういうのではなく
まず目当ての紙をテストするといいでしょう
ニジミ状態や着色後の紙の変化を
自分で確かめることです。

少し上手になったらい紙を使いましょう。


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中国製(宣紙)


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中国製楮紙


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中国製「紅星」




■紙を制すなら水墨画を制す?

日本人が日本製の画仙紙が好んで使う傾向があるようですが
それは自分に合うのならば何の問題もありません。
通常画家が数種類の紙を常に持っているので
書く内容や表現するものによって使い分けにしています。

ですので、ニジミあり、少々あり、あまりない、まったくないなど
常備しておくと便利です。
初心者といっても最初から3、4種類持って
それぞれの特徴を覚えておきましょう。

中国宣紙は水墨画の本番でもあり
柔らかくてカスレもニジミもよく出やすいので
ちょっと値段的に今は為替の影響で
和紙より高くなったかもしれませんが、
試してみる価値があります。

知らないだけで勿体無いです。
きっとあなたも感動して
世の中にこんなにいい紙があるって不思議に思うかもしれません。
あなたにとって良い発見もあるかもしれません。



共通テーマ:資格・学び

水墨画の道具 [水墨画の基本、道具・材料]

(記事は放送大学受講者=初心者のためにまとめられている)
水墨画で使う道具を紹介します。


★筆 

中国製あれば「白雲」中・小各1本(各2000円)
なければ、日本製「長流」中・小中各1本(各2500~3500円)。
書道用品店や世界堂で入手可能。

面相筆(1000~1500円)
書道用品店や世界堂で入手可能。
刷毛(100円、DAISO など、ただし羊毛系)

図1 長流-1014x1024.jpg


★墨

  墨液(100円、DAISO など)


★紙

 書道用紙(100円、DAISO など)、または
「水墨画用紙」(50枚入)1000円、
書道用品店や世界堂で入手可能。



★顔彩

  水彩画絵の具(100円、DAISO など)、または
日本製顔彩8色(800円)、
書道用品店や世界堂で入手可能。



★筆洗

水彩画筆洗 代替可(100円、DAISO など)、または
日本画用筆洗(300~600円)、
プラスチック製ではないため水彩画のものより筆にもやさしい。
書道用品店や世界堂で入手可能。

図2 筆洗-1024x791.jpg


★下敷き

  フェールト(100円、DAISO など)

★絵皿

  水彩画用 代替可(100円、DAISO など)。家庭の食器もOK

日本画用筆洗(400~600円)、書道用品店や世界堂で入手可能。

プラスチック製ではないため水彩画のものより筆にもやさしい。


★文鎮

  書道用 代替可(100円、DAISO など)

★雑巾・ティッシュペーパー

  水吸収しやすい雑巾か、なければティッシュペーパー

★モチーフ(お手本)

  このホームページからおすすめのお手本を
ダウンロード可能。

 上記は各自の予算に応じて購入し、揃ったらお絵描きを始めていきましょう。





放送大学・陸墨会(公認)について


 現在、当教室は主に公認団体・陸墨会の会員を中心に(放送大学学生)活動を行っており、今年は5年目になります。現在、月2回(木曜日)の練習会を放送大学(東京都内)で行われております。教室生は放送大学の学生(修了生含む)に限りますので、ご了承ください。

放送大学ホームページ(案内)https://www.ouj.ac.jp/




共通テーマ:資格・学び

可愛い硯 [水墨画の基本、道具・材料]

中国上海で発見。
大きさは手のひらに載せられるくらい、
8cmの口径、深さ2cm、コンパクト!

店の外から眺めて、気に入った。

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シンプルですが、可愛い。
机上に置いて眺めると、つい絵を書きたくなり
墨を磨ってみたくなります。



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