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水墨画用紙の選び方 [水墨画の基本、道具・材料]

中国製に比べ、日本製や日本の市販の紙は
わりと単一です。
確かに「梅」「菊」「香蘭」とか名前はいろいろありますが
実際使ってみればわかるように
中身はそう変わらないものが多いです。


■水墨画 簡単用紙選び、いろいろな紙

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麻入れの水墨画用紙


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呉竹の「水墨画用紙」52号、53号


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楮紙


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麻紙


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日本製?

また、少し高い「麻紙」「楮紙」もありますが
値段の割に中国製のそれに比べグラテーションが出にくい印象です。



■水墨画 簡単用紙テスト

迷う必要はなく実際用紙をテストするだけで自分に合うか否か
どの紙ならいいのかすぐわかります。
用紙をはがきサイズにして同じ墨や色を使ってテストします。

いわゆる和紙の「水墨画用紙」は、
「麻紙」「楮紙」でもほとんどニジミがあって
程度も微妙な差があるだけです。

違っているのは機械製か手漉きです。
コストを下げるためでしょうが、
いったん水や色を付けると凹凸が出て
深めて雑になりやすく、
使いにくいです。

楮紙と謳えても安い紙や機械製ですと
水墨画特有の綺麗なグラテーションが見えず
安い買い物は無駄になってしまいます。



■水墨画 簡単にわかる良い紙

良い紙とは、墨色・発色がすぐれ
ニジミが程よくカスレも出やすいものです。
「いい紙」って人がこういうのではなく
まず目当ての紙をテストするといいでしょう
ニジミ状態や着色後の紙の変化を
自分で確かめることです。

少し上手になったらい紙を使いましょう。


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中国製(宣紙)


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中国製楮紙


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中国製「紅星」




■紙を制すなら水墨画を制す?

日本人が日本製の画仙紙が好んで使う傾向があるようですが
それは自分に合うのならば何の問題もありません。
通常画家が数種類の紙を常に持っているので
書く内容や表現するものによって使い分けにしています。

ですので、ニジミあり、少々あり、あまりない、まったくないなど
常備しておくと便利です。
初心者といっても最初から3、4種類持って
それぞれの特徴を覚えておきましょう。

中国宣紙は水墨画の本番でもあり
柔らかくてカスレもニジミもよく出やすいので
ちょっと値段的に今は為替の影響で
和紙より高くなったかもしれませんが、
試してみる価値があります。

知らないだけで勿体無いです。
きっとあなたも感動して
世の中にこんなにいい紙があるって不思議に思うかもしれません。
あなたにとって良い発見もあるかもしれません。



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