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練習における「一点突破」 [絵画技法]

「一点突破」とは、ある一箇所を集中的につついて突破する意味です。そこから転じて、ある一箇所を集中的に攻めることによって、その一箇所を足がかりに、突破口を見つけることです。

これもあれもと欲張って、本人はけっこう習ったつもりでいたのですが、あまり進捗が見られません。渡されたサンプルをちょっと1、2枚だけ練習して描いたのですが、すぐ飽きってしまい、今度まったく別のテーマに興味を持ちました。一度習ったことについて振り返ることもしません。そしてまた飽きってしまうと、次のテーマに移ります。同じことを繰り返しています。どうせ趣味として始めたから基礎的なことはどうでもいいと思っている人も少なくないでしょう。実際水彩画・パステルなどを最初に始めたようで、それが無理だとわかって水墨画に転じるケースもあります。

水彩画にしても、パステルにして、心のここかではやはりうまく描きたいという気持ちを持っています。練習はただ2、3枚だけでもう多いと思っています(こちらは2、30枚のところか、2、3百枚以上もやってきた)。そうやっているうちに、結局行き詰って、このままではどうもうまくいかないと本人も気が付きます。上達にならなければ楽しさもなくなるはずで、継続もできないはずです。趣味は中途半端に終わってしまいます。これは決して個別の事例ではありません。

ここで本題の「一点突破」(一点突破、全面展開)です。「一点突破」があってこそ、「全面展開」になります。戦争でいうと、ある一箇所を集中的に攻撃することによって、敵の包囲網などを突破するというのが原義だと考えられ、近代になると帝国主義のどこか一箇所を集中的につつけば、革命が全面的に展開されるという意味のようで、転じてビジネスや商業主義にも応用され、個別の問題をあぶり出して、全体の見直しにつなげる手法です。

しかし戦争や、ビジネスなら相手が見えますが、絵画の場合ですと、「敵」はどこにいるのかまったく見えません。楽しく描いてもらうことはなければ、苦になります。そうならないためにどうしたらいいでしょうか。

実は答えはもう出ております。

梅、竹、牡丹、バラなど花鳥画ならいろいろ描こうとしないこと。まず1つに絞ります。竹だけでもいいし、あるいは竹ならとにかく枝か葉をうまく描けるためどうしたらいいのか、そのことに集中します。

何かを集中的に勉強することによって、その結果、他の能力も底上げされ、全体の能力の向上につながるような場合も、「一点突破」を図った結果といえるのではないでしょうか。

せっかく始めた趣味ですので、ぜひ最後まで続けてほしいです。




放送大学・陸墨会(公認)について


 現在、当教室は主に公認団体・陸墨会の会員を中心に(放送大学学生)活動を行っており、今年は5年目になります。現在、月2回(木曜日)の練習会を放送大学(東京都内)で行われております。教室生は放送大学の学生(修了生含む)に限りますので、ご了承ください。

放送大学ホームページ(案内)https://www.ouj.ac.jp/




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